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地形・地質学や、地球科学の見地から
重要とされる地形・地質資源

英名 エリア
英名Summit Caldera エリア山頂カルデラ

三原山山頂口駐車場すぐそばの外輪山展望台からは伊豆大島の山頂部が一望できます。

切り立った崖が、正面にある三原山をぐるりと取り囲んでいるのが見て取れます。この直径3~4.5kmの窪地が山頂カルデラです。異なる時代に発生した複数の陥没カルデラが複合してできているため、繭(まゆ)のような形になりました。カルデラを取り囲む壁の縁を「外輪山」といいます。

現在のカルデラ地形は、約1700年前、大規模な水蒸気噴火を伴う陥没によってできたと考えられています。まず山頂でスコリアの放出が起こり、その後、山頂を取り囲むように複数箇所で大規模な側噴火が発生。マグマ溜りからマグマが排出されたことによって空洞となったマグマ溜りに山頂部が陥没しました。その際、山頂部で水蒸気噴火が起こり、発生した低温の火砕流は島の北西部と南東部の一部を除いてほぼ全島を覆いました。

現在カルデラ内では、3つの異なる年代(1777-78年、1950-51年、1986年)の噴火による噴出物が見られます。また、噴火年代によって異なる植生回復状況が観察できます。


後の噴火の噴出物で埋もれたため
カルデラの東縁は不明瞭


地層大切断面で見られる火砕流堆積物
大きさが不揃いの岩石が含まれている


位置情報