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〜活動報告


8月4日(月)に、伊豆大島ミュージアム ジオノス1階ジオノスラボにて、「ジオノスラボでまなぶ 火山実験・防災教室!」を開催しました!
伊豆大島は活火山の島であり、噴火や土砂災害などのリスクと隣り合わせです。本教室では、島に暮らす子どもたちや島外から訪れた参加者が、火山特有の地形や災害のしくみを実験を通して楽しく学び、防災への理解を深めることを目的としています。参加者は小学生から中学生まで幅広く、自然と防災について身近に感じてもらう機会となりました。



第1部では、大島町教育委員会の山田先生の実演と、大島町防災対策室の浅沼さんの解説による実験を観察し、溶岩・噴煙・火砕流・噴石など、火山や噴火現象の性質を学びました。


お麩の噴火実験の様子。粒子の大きさによって、また風向きによって飛び方がどう違うか観察する


大島町防災対策室の浅沼さんの解説


砂の中で風船を膨らませたりしぼませたり。最後に空気を抜くとカルデラにそっくりの陥没穴が


チョークを溶いた水を水中模型から噴出させる。濃度が薄いと噴煙のように昇り、濃いと火砕流のように流れ下るのが観察できる


第2部では、班に分かれ子どもたちで手を動かしながら、火山の性質を学ぶ実験を行いました。
子どもたちが協力しながら実験する姿を見ることができました。


粘り気の異なる液体を発泡させ、山の模型からどのように噴出するかを観察


ココアパウダーをまぶしたアルミホイルの上でコンデンスミルクを動かすと、溶岩じわそっくりのシワが


丸く切った厚紙の真上から静かに砂を流すと、どんな大きさの紙の上にも似た形の円錐形が観察できた


同じ条件をもつ粒子を真上から落としたとき、裾野の角度は等しくなる(安息角)。このような形のスコリア丘は、伊豆大島の各所で見られるので探してみよう


第3部では、大島支庁土木課さんおよび気象庁伊豆大島火山防災連絡事務所さんの全面協力のもと、災害から伊豆大島での生活を守るための取り組みについて学びました。


砂防施設が土砂流出時にどのようなはたらきをするのかを解説


ジオノス裏の八重沢堆積工を現地見学。土砂流出時はここに大量の土砂が堆積し、下流域を守る


気象庁では、火山の地表面の温度を熱映像装置という特殊なカメラを使って観測している


カイロやコールドスプレーを用い、熱映像装置の見え方を体感できた


赤色立体地図模型の火口付近から、溶岩に見立てたシャンプーを流す。


伊豆大島は山頂以外でも噴火する可能性がある。思い思いの場所からシャンプー溶岩を流し、粘土の堤防を築いて自分の住む地域を守ろう


実験終了後は質疑応答タイムを設けました。
防災の専門家が集う貴重なこの機会に、子どもたちが積極的に質問する姿が見られました。




ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!
また、ご協力いただいた関係各所の皆様に深く感謝申し上げます。
子どもたちの、学年問わず全力で実験を楽しむ姿が印象的な教室となりました。
伊豆大島ジオパークでは今後も、楽しみながら学べる防災教育を進めていきます。次回の開催もぜひご期待ください!