大宮神社
英名 | エリア |
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Omiya Shrine | 野増・間伏 |
野増地区の北端にある大宮神社は、延喜式神名帳(927年にまとめられた全国神社一覧)に記載されている「阿治古(あじこ)神社」と比定されています。かつては野増集落南方のアジコと呼ばれる山中にあり、祭神は『三島大明神縁起』に登場する三島大明神の后の一人「羽分(はぶ)の大后」の長男・阿治古命(あじこのみこと)とされ、「阿治古神社」と称されていました。しかし、度重なる噴火の降灰被害により社殿の存続が困難だったため、室町時代に現社地に遷座したとされています。アジコの旧登山道を2kmほど登ったあたりに旧社殿の礎石(玉石)が残っていたそうです。
現在の祭神は阿治古命と天照皇大神の二柱で、大宮の地に遷祀した際に天照皇大神が増祀されたと伝えられています。
参道から神社の周囲にはスダジイ、イヌマキ、タブノキの巨木が群生しており、1939(昭和14)年には「野増大宮神社のシイ樹叢」として東京都天然記念物に指定されていますが、2019年9月の台風により大規模な倒木被害に遭いました。
大宮神社では、祭礼に神楽を奉納し、若衆手踊りや村芝居とともに伝えられてきました。江戸末期に、神奈川県の三浦三崎周辺の村で行われていた面芝居、面神楽等の神楽が船頭によって伝承され、野増独特の大宮神社神楽を作ったとされています。1996年には「野増大宮神社の十二座神楽」として大島町指定無形文化財に登録されています。現在は、六座のみ伝わっています。