八幡神社
英名 | エリア |
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Hachiman Shrine | 岡田 |
平安時代末期、保元の乱に敗れ流罪となった源為朝が上陸した場所が岡田の「つかせっぱの浜」(「勝崎」と「よたろう根」の間)とされ、岡田港近くに為朝を祀った八幡神社があります。御神体は為朝が奉じてきた「九重の巻物」であるといわれ、巻物が収められた「開かずのお箱」は開けると目がつぶれると言い伝えられていました。
大きな一の鳥居に続く石垣の参道を進み、次いで二の鳥居をくぐると祭りの広場、正面に一段高く本殿があります。右手には庁屋、左手や本殿の周囲にはたくさんの小さな石祠が並ぶとともに、茅を束ねた一基のイボッチャが祀られています。これらは、かつて屋敷神として各家で祀られていましたが、明治以降に合祀され氏神の境内に移されたものです。
八幡神社の祭礼は、正月6日から始まり、1月中旬土日の「本祭り」では手踊りや天古舞(てこまい)が奉納されます。天古舞は二人一組の若衆が法被、股引、鉢巻姿で、梃子(てこ)と扇子を用いて木遣り(きやり)に合わせて舞うものです。為朝が八幡神社の建立や道を開く際に、梃子を用いて大きな溶岩を取り除き、村づくりを進めたという故事が起源とされています。この「岡田八幡神社の正月祭」は、1958(昭和33)年に東京都無形民俗文化財に指定されています。