温泉ホテル駐車場露頭
英名 | エリア |
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Outcrop at Onsen Hotel Parking Lot | 山頂カルデラ |
ここでは、カルデラ形成以降の噴火の堆積物(新期大島層群)のうち、5~6世紀頃から500~700年間に降り積もった地層が観察できます。それぞれ下位から、穴だらけの黒い小石はスコリア、砂状の黒い粒は火山灰、茶色の土は噴火が起こらなかった期間にできた地面で、この3層でひとつの単位となっています。また、マグマ水蒸気噴火による細粒火山灰や火山豆石、木の葉の印象化石なども見られます。
伊豆大島特有の玄武岩質の黒い地層の間に、真っ白な流紋岩質火山灰の地層も確認できます。これは、838年の神津島・天上山噴火による火山灰が飛んで来て全島に降り積もったものです。この白い火山灰層を手がかり(鍵)にすると、その上下の地層が降り積もったおおよその年代がわかります。波浮港のもととなる火口湖をつくった噴火の地層にこの流紋岩質火山灰が挟まっていることから、9世紀前半に起こった噴火で火口湖ができたことが推測できます。