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地形・地質学や、地球科学の見地から
重要とされる地形・地質資源

英名 エリア
英名Akappage (Red Hill) エリア北の山

伊豆大島の北西部は、割れ目噴火の溶岩流が埋め立てた平坦地が広がり、ゆるやかに海岸線へとつながっています。その中で例外的に、小高く突き出た岬が「赤禿(あかっぱげ)」です。

赤禿は約3400年前、マグマが勢いよく噴き上がり火口の周りに急速に降り積もってできた「スコリア丘 Scoria Cone」です。噴き出したスコリアはまだ高温のうちに空気に十分触れたため、酸化して赤さび色になりました。サンセットパームラインの歩道の切り通しでは、この丘の内部・真っ赤なスコリアを間近に観察することができます。

北側斜面を下ったところからも、ぜひこの赤禿をご覧ください。海食によって北側にも丘の内部が露出しています。赤い断面の中には3本の黒っぽい緻密な帯が平行なアーチを描いています。この黒い帯は、降り積もった大量のスコリアが高温のため溶けて一体となったもの(溶結したもの)です。

かつてスコリアは建材として採掘、出荷されていました。その際使われていた運搬設備の名残りが今も周辺に見られます。この採掘や海食のため、スコリア丘の元の形はわからなくなりました。


小さな穴は、マグマに溶け込んでいた
ガス成分が泡立ち抜け出た跡


赤禿北側の断面
黒っぽい帯が見える


位置情報