大型のアグルチネート岩塊
英名 | エリア |
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Large Fragments of Agglutinate | 山頂カルデラ |
三原神社の鳥居がある十字路に、遊歩道を挟んで高さ約5mの大きな岩の塊が並んでいます。これらは1986年噴火の溶岩噴泉で噴き上げられた、高温かつ大量のマグマのしぶきが積み重なり、やや溶けながらくっつき固まってできた「アグルチネート agglutinate」と呼ばれる堆積物の大きな破片です。
1986年11月18~19日、火口を満たした溶岩が火口原にあふれ出したとき、溶岩上に浮かんでいたアグルチネートは、千切れ千切れになりながら流氷のように押し流されました。その一部は火口縁まで約500mも運ばれましたが、三原山斜面を流れ下る溶岩流の厚さが薄くなったため、このアグルチネートの大型破片は火口縁付近に座礁し、置き去りにされました。
近寄ってよく観察すると、大小さまざまなマグマのしぶきがくっつき合ってできているのがわかります。見た目は大きい岩塊ですが、内部に細かい空洞がたくさんあり密度が小さいため、液体の溶岩流の上に浮いて移動しました。