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地形・地質学や、地球科学の見地から
重要とされる地形・地質資源

英名 エリア
英名1986 Fissure Eruption B Craters エリア山頂カルデラ

1986年11月15日に始まった三原山中央火口の噴火は20日に急速に弱まり、一段落したかに思われました。しかしその後、11月21日16時15分、伊豆大島としては565年振りの「割れ目噴火 fissure eruption」が発生しました。まず三原山北側カルデラ内に、南東-北西方向に約1kmに渡って複数個の火口が開きました。この火口列が並ぶ方向は、富士山や箱根山の側火口が集中する方向と同じです。

火口列は「B火口列」と名付けられ、個々の火口は南東側から順に「B1火口」、「B2火口」…と番号が付けられました。火口の周辺には火山弾やスコリアが厚く堆積しています。このうち、B1-B4火口は三原山の一部に新たに穴を開けてできた火口であるため、三原山の内部構造を観察することができます。B3-B8火口からは特に激しい溶岩噴泉が立ち上がり、高度約1,500mまで達しました。この高さは、観測された溶岩噴泉としては世界最高値です。


北側から望むB1-B4火口


B5以降の火口列は噴出物に埋もれて不明瞭となった


位置情報